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「国産パワーメーターの突破口開く!」
パイオニアの新型ペダリングモニターはすごかった(説明会報告)

作成2015/06/21 ・ 更新2015/05/15(濃紺文字部分)

昨日13日に東京品川で開かれた、パイオニアのぺダリングモニターシステムの新製品説明会に行ってきました。聞いてきた話を整理しているうちに俄然興奮してきましたよ!これはすごいことです。メイドインジャパンがやってくれました!

【まとめ】
1)ほぼ最廉価、導入しやすいパワーメーター登場
2)たんにパワーを見るのではない、「ペダリング」を見せてくれる
3)「買い増し」で超高級機能版まで無理なくステップアップ
4)データをプロ並みに活用、無料解析サービス「シクロスフィア」


【まえがき】そもそもパワーメーターとか「ペダリングモニター」ってなに?

乗り手が自転車を漕ぐと自転車が進みますが乗り手は疲れます。自転車を漕いで進めるには乗り手がパワーを出すことが必要で、そのパワーの大小を測る器具が「パワーメーター」です。パワーは電球と同じワットで示され、たとえば自分青山が1時間出し続けられるパワーは200ワットぐらい、プロだとこの2〜2.5倍は出ます。

「ペダリングモニター」はパイオニア独自の製品で、パワーメーターとしての機能をすべて備えつつ、さらに乗り手がペダルを漕ぐ漕ぎ方の巧拙を測定表示してくれるすごいシステムです。今までは研究所でしか得られなかったような高度なデータがお手元の機材で測れるようになったのです。さらにパイオニアは無償の解析サービス「シクロスフィア」を提供しており、取れたデータを自分で分析してもっとうまく、ラクに速く走れるように改善するお手伝いをしてくれます。


【新製品の概要とシステムの魅力】 6月上旬発売準備中です。

新製品1)薄型になった新モデル SGY-PM910H2 129600円(税別、クランク別売)
新製品2)シングルモデル SGY-PM910HR、およびSGY-PM910HL 74800円(税別、クランク別売)


対応モデルのクランクセットをすでにお使いであればお手持ちのクランクに後付けで取付けて使うことが可能なので、そのぶん導入費用を抑えられます。シングルモデルは廉価パワーメーター競合品の代表格「ステージズ」より廉価になりました。

左右セットのH2は薄型化により取り付け可能バイクの幅が広がりました。

シングルモデルのHRおよびHLは右または左の片側のクランクだけにひずみセンサーを付けた廉価版。

左右セットのH2は将来のファームウェアアップデートで購入直後から(5/15訂正)左右別々のペダリングモニター(シングルモデル)として利用できるようになる(さながら「第七使徒」)。たとえば二台目のバイクに乗るときは脱着の容易な左側モデルだけをそちらに取付け、買い増しせず簡便にパワー管理ができるようになる。

現行品SGY-PM910をお使いの方向けに薄型新型ボディへのアップグレードキットが発売されるほか、ファームウェアアップデートで最新式と同じ中身機能を提供する予定(2015年8月以降を予定)。つまり現行製品PM910Hのお客様も、8月以降にCA500を用いてセンサーのファームをアップデートすることでPM910H2と同じになり、左右別々に分かれてペダリングモニターモード、シングルパワーメーターモードでご利用できるようになります。(5/15加筆)

パイオニアの無償解析サービス「シクロスフィア」の新機能「ダンシング分離機能」。ペダリングのパターンが大きく異なるシッティングとダンシングの各データが同じひとつのライドデータの中から自動で切り分けられ、別々に解析をすることができる。またダンシングとシッティングの比率や、自分がどういう地形でどの走り方を選択していたかの情報をデータとして、グラフなどで見られるようになり自分の走り方の把握や過去のライドにおける巧拙の検討が可能になった(2015年5月(下旬)以降に提供開始予定)。この機能はシングルモデルでも利用可能です。

「シクロスフィア」のデータ蓄積機能のもっとも効果的な使用場面(1)「MMP分析」。MMPとは平均最大パワー(Mean Maximal Power)のこと。一般に大きなパワーは短時間しか維持できないが低いパワーなら長時間発揮し続けることができる。MMP分析では自分の過去のデータの蓄積から、どのくらいのパワーなら何秒間(何分間)維持できるのか、といったデータに基づく自分の能力が浮き彫りになる。そこでたとえばヒルクライムレースやロングライドイベントでの最適なペース配分を自信をもって決めることができる。

「シクロスフィア」のデータ蓄積機能のもっとも効果的な使用場面(2)「パワープロフィール」。プロフィールとは「横顔・横断面図」のこと。一般に短時間の大パワーが得意な人やその逆などパワー発揮のパターンに関して人によって向き不向きがある。シクロスフィアはMMP分析と同様の計算を行いパワー発揮パターンごとの自分の得意不得意を明らかにしてくれるので、苦手克服や得意分野の補強などトレーニングやサイクリングの課題発見・苦手回避ができるようになる。


【新型モデルの導入イメージ】

  1. まずは廉価なシングルモデルを購入し、手持ちのガーミンなどサイコンと組み合わせてパワー管理を開始する。これはステージズなど他社の廉価版パワーメーターと同レベルの利用方法です。
  2. パイオニアの無償解析サービス「シクロスフィア」でデータの蓄積と分析を始める。ガーミンの一部サイコンからでもシクロスフィアへのデータアップロードが可能になっています。
  3. パイオニアのサイコンSGX-CA500を買い足し片側ペダリングモニターとしての利用を始める。これにより自分のペダリング技術の検証と改善ができるようになります。
    ※CA500購入後どこかの時点で、ハイロード店頭のサービスなどを通じて自分のペダリングの左右バランスを確認しておくとよいです。このデータをもとに、片側モニターのパワー値を単純二倍の基本計算よりもさらに現実に即した精度へ向上させることができます。
  4. 片側センサーである程度ペダリングの解析とトレーニングが進み左右のペダリングの違いなどが気になる段階まで来たら、他方のセンサーを買い足して両側モデルH2として利用を開始します。ペダリング効率や左右の効率バランスなどを含む最高の充実度のデータを使ってさらに効率の良いサイクリングを目指すことができます。

【ハイロード青山からの質問事項とそのお答え】パイオニアの方に直撃してみました。

これら非売品はイベントで配布されたりすることもあるようなので(!)ファンの人は情報に気を付けているとよいのではないかと思います。

というわけで文字ばかりですが、いかがでしょうか。非常に将来性のあるメーターであることがお分かり頂けると思います。6月上旬発売が待ち遠しい限りです。

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