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おしゃれなビンディングシューズ登場!
「ジロ・リパブリック」

作成2014/02/08

今日の東京は十数年ぶりの大雪警報で、外は吹雪です。そしてお台場では「シクロクロス東京」が開催され、選手たちは雪まみれ砂まみれで走っていることでしょう。
今回はそういう激しい競技の世界とはちょっと距離を置いた、とてもスタイリッシュでカジュアルなバイク用シューズをご紹介します。今年度の各社展示会でもっとも興奮した、美しい逸品です!


1)カジュアルスニーカーと見まがうスマートさ!


(別色の靴ひもが一組付属する)

ジロ リパブリックREPUBLIC SPD(二穴)規格対応ビンディングシューズ
価 格:18,500円(税抜) 5%税込19,425円
カラー:Lead/Gum(グレー&ベージュ)、Black/Grey(ブラック&ライトグレー)、White/Black(ホワイト&ブラック、写真)、Black/Gum(ブラック&ベージュ)
サイズ:39-47(39〜44にはハーフサイズもあり)
アッパー:マイクロファイバー、ノンスリップ靴紐式、マイクロスエードヒールカウンター
アウトソール:インジェクテッドナイロン、ウォーキングパッドは交換可能
フットベッド:モールドEVA、ミディアムアーチサポート調整、AEGIS抗菌トリートメント
参考重 量:315g(サイズ42.5)

ご覧の通りの大変かっこいいシルエットのバイクシューズです。ロードレース用のSPD−SL(三穴)規格ではなく、街乗りロードやMTB用ビンディングペダルに対応するSPD(二穴)規格ですので、ロードでの激しい乗り方にはあまり向かないと思います。お気に入りのきれいなバイクを、スマートないでたちで乗りこなして楽しみたいというファンライド・ツーリング系の楽しみ方にうってつけです。


(表皮の小穴は通気性と靴のしなやかさを向上させる)


2)靴ひも式シューズの”復活”


(二穴の靴底。地面にあたるラバーパッドは交換可能)

靴ひも止めという締めつけ方法(クロージャー)については説明が必要ですね。バイクシューズのクロージャーがマジックテープやメカニカルラチェットになったのは1980年代後半以降です。それまではペダルの構造が今日と異なり、革のトーストラップでペダルに靴を縛って固定していました。

この従来の方式(トークリップ&ストラップ式ペダル)では、靴がペダルからずれようとする力(靴が横にずれたり、上に引き上げられたりする場面)は革製の丈夫なストラップが受けとめていましたので靴自体にはこのような力を扱うための剛性が必要とされず、履き心地を重視するために靴のアッパーは薄くてくにゃくにゃの天然革でできているのが一般でした。当然クロージャーは靴ひもです。今日ではビジネスシューズでしか見られないような細くて丸い靴ひもを皆結んで走っていたのです。

ところが1980年代後半にルック社からビンディング式ペダルが登場し普及し始めるとこのような靴には直ちに問題が発生しました。新しいビンディング式ペダルは靴の裏に設置されたクリートという部品を介して力を伝達するので、天然革でできた靴のアッパーが伸びてしまったり、もともと柔らかすぎたりして力がうまく伝わらないのです。そもそも靴ひもを使って靴をフィットさせる構造は足への柔らかいフィット感を追及するにはよかったのですが、ビンディング式ペダルの使用によって強い力が靴にかかる場面では構造的に無理があるとみなされました。

そこで靴メーカーは新しいペダルシステムで要求される靴の剛性アップを実現するためにいろいろな工夫をはじめました。たとえばイタリアのシディ(SIDI)社のジーニアスというシリーズでは、アッパーの一部(従来ストラップで締め付けられていた足甲部)をやや硬いナイロン樹脂に置き換えて伸びを防止し、そこに引っ張りに強いメカニカルラチェットやベルクロテープを装着してアッパーの剛性を部分的に上げるという方法を確立しました。一方フランスのリバ(RIVAT)社では、靴ひもに代えて靴をほぼ一周するほどの長いナイロンストラップを二本搭載して、そこにマジックテープを長く設置しました。いってみれば従来ペダルの構成要素であったストラップを靴のほうに置き換えて設置したのです。そこにマジックテープを長く設置することでストラップの緩みを防止して大きな力の伝達をはかりました。このストラップの長さ(マジックテープの長さ)で固定力を稼ぐやり方はメカニカルラチェットに比べて足への当たり方がソフトでやさしい履き心地でした(実体験)。


(どの方向から見てもスマート&スタイリッシュなシルエット!)

これ以降サイクリングシューズのクロージャーはマジックテープのついたストラップかメカニカルラチェットのどちらか、あるいはその併用で制作されるのが常識になっていきました。

ところがつい先年ジロ社がレース用の最高級シューズに紐締めタイプのモデル「エンパイヤ」を発表したのです。これは選手の要望で作られたということでした。選手の求めたのは従来のマジックテープやラチェットではできない微妙な締め加減の調整ができるという点だったそうです。しかしこれを実現した背景にはしなやかだが伸びや濡れに強いマイクロファイバーという素材が開発されたこと、人工皮革の劇的な進歩がありました。靴ひもで引っ張られても力が逃げない伸び強度と快適な履き心地を保つしなやかさを両立する素材が登場したのです。

つまり技術革新によって一見旧態依然としたスタイルがメリットのあるシステムとして再発見されたのです。紐締めの靴は履き手が自由に締め加減を調整できるだけでなく、紐の通し方を工夫することで一部分だけきつく締めたり緩めたりという調整が幅広く可能です。ランニングや登山の世界にはそうしたノウハウが豊富に伝わっています。

このように紐締めの靴が復活して改めて感じるのが、「靴はファッションの重要ポイント」「伝統に裏打ちされた紐締めシューズのシルエットは美しい」ということです。ある人にこのリパブリックの画像を見せて感想を求めたところ、「この靴を見てはじめて、今までのマジックテープ式のシューズが本当はあまり格好良くなかったのに気付いた」と言われてしまいました。

今日主流になっているマジックテープ式やラチェット式のシューズは、なるほどレースやその練習のための本格的ないでたちをしているときにはよく似合う、かっこいい靴になりうると思います。しかし、カジュアルないでたちで街を走るような場面で本当に履きたい、似合うものがあったでしょうか。このリパブリックはそのギャップを埋めてくれる、とても良いシューズだと思います。自分などは「この靴で走るのに似合う自転車が一台欲しい!」とまで血迷ってしまいました(笑)。

足を入れてみた感覚も、(当然個人差はありますが)広すぎず狭すぎず足のアーチ構造を適度にホールドしてくれるとともに履いた時の足のシルエットもかなりスマートになるという、非常に魅力的な逸品です。ぜひ店頭で実際に足を入れて体験してみてください。この靴に似合うバイクがもう一台欲しくなってしまったらその時はご相談をぜひお待ちしております(笑)。


(リラックスしたロードバイクサイクリングの気分にピッタリ!)


(別色。左:グレー&ベージュ、右:ブラック&ライトグレー)


(別色。ブラック&ベージュ)


(女性用モデル「シビラ」もある。色は一色のみ。」サイズは37〜42)

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